3/31 好きな歌詞②
前回の続きである。
100%なんて無理だもん
わかんないことがいっぱいあるよ
毎日が挑戦の繰り返しでさ
絶対大丈夫なんて
不確定な言葉を信じて
そうしなきゃ
明日はやってらんないでしょ!
前半の歌詞もドストレートで面白いが、注目するのは後半で、これは3idiotsの「All Izz Well」と唱えることで自分を一時的に盲目にすることと同じ考え方である。勇気を出す時に思い浮かべるにはぴったりなフレーズである。
本命は次のこの歌詞。
憂鬱って漢字が書けるような
大人になりたい
薔薇って漢字が書けるような
大人になりたい
そんなことはどうでもいいような
大人になってもいいかな?
いつまでたっても子供でいたいんだ
いいかな?
大人とは一体何なのだろうか。成人した今となっては、例えば「経済的に自立している」「家族を養っている」などがあげられるかもしれない。しかしこの作詩者にとっては、難しい漢字を書けるのが大人なのだ。この歌詞を聞いた時、小さい頃に大人というものに対して抱いていたイメージを思い出しはっとさせられた。
「大人」。この年齢にもなるとそれがどういうものなのか日頃考えてしまうが、考えている以上にもしかしたら簡単なものなのかもしれない。
こんな詩を書くことができるのに先日断食宣言してしまった生ハムと焼うどん。どんな形であれ作詩者である東理紗には作詩を続けてもらいたいものである。
正直椎名林檎の歌詞は感受性が乏しい自分にとっては難しい。この曲は彼女のデビュー曲であり、シンプルな歌詞でありながらとても深い歌詞であるような気がする。
時の流れと空の色に何も望みはしない様に
素顔で泣いて笑う君にエナジィを燃やすだけなんです
二文目はまだいいだろう。問題は一文目である。恋愛の歌において、この例えはすごくないか?時や空といった大きなものを出しつつもしっかりと詩の内容をイメージできる。この詩を書いた時彼女は何と19歳。ひぃ。
あたしは君のメロディやその哲学や言葉、全てを
守る為なら少し位する苦労もいとわないのです。
人が考える「哲学」とはその人のその人らしさを支えているものであると思うので、これを守るということは愛の表現としてずば抜けている気がする。メロディと言葉といったごくありふれていそうなフレーズの間に「哲学」である。あぁこんな詩を思い浮かべられる才能が欲しかった。
「ハッピーポンコツ」(作詩 ヤマサキセイヤ)
一生懸命やっているのになんかズレてる
一生懸命やっているのに笑われている
友達だけれど保護者みたいな友達に恵まれ
なんとかぎりぎりアウト寸前のキワキワを走る
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
大体モグモグしてればハッピーで 僕ら何度でも立ち上がれるんだ
泣いても そうハムハムしてればハッピー
8割ぐらい仕事こなしていれば 大丈夫社会でやっていけるよ
完璧な人間なんて一握り
ハッピーで ポンコツで 最高な この感じ
全人類に広まれば ハッピーポンコツインザワールド
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
本人全然その気は無いけれど 周りを笑顔に変えて行くんだ
ありがと!! あなたのおかげで楽しい
悩んでくよくよしているヒマあれば ポンコツの生き様見て感じてよ
生きてりゃ大体なんとかなるから
失敗しても大丈夫 愛嬌と礼儀があれば ハッピーで ポンコツで
ハッピーポンコツインザワールド
最高な この感じ 全人類に広まれば ハッピーで ポンコツで
もう共感しかない。ポンコツながらもこれからも頑張って生きていこう。
この記事を初めて下書きとして書いてからもう2週間も経ってしまった。
もはや日記ではないが、まぁ気ままに更新できたらなぁ。
3/26 春
先日あるバンドのライブに行くと、MCの中でGt/Voの人がこう言った。
「僕ね、春になったら死にたくなるんですよ。」
周りのお客さんは意外そうな声を漏らす。自分も今までであれば、その声に加わっていたであろう。しかし今年の春に関しては、心情的に少し共感できるような気がしたのだ。
春といえば、出会いや新生活といった暖かく、のどかなイメージがある。そのようなイメージ通りの日々を過ごせるなら良いが、悩みや葛藤を抱えていてはどうであろう。
春とは季節であり、季節とは自分たちがどうしようもない大きなものである。そんな大きなものが暖かく、のどかだというのに、その中のちっぽけな自分はうたうだと悩み、葛藤している。このコントラストにやられてしまうのではないかと考えた。
自分は「ちっぽけ」なものだと割り切ってしまえばいいのかもしれない。しかし相手は暖かく、のどかな「春」なのである。なんだか気に入らない。
自分の考えを書いてみたものの、Gt/Voの人が感じていることとはたぶん違う。でもどこかかすってたらいいな。
そのGt/Voの人は、音楽でさえ春の死にたくなるような状態は救ってくれないのだと言った。
でも自分は単純なのか、悩みや葛藤の内容が薄いのか、音楽で簡単に救われる。
それはもしかしたらすごく幸せなことなのかもしれない。
3/14 好きな歌詞①
好きな歌詞がいくつかあるので歌手別に紹介していこうと思う。
「余談」
ただ現実ではありえない 夢の中では実際に
起きたら忘れてるくらい おいしいご飯を食べたり
理不尽でむかつく話でも 納得できたりする
それは知ってるよ
夢というものの内容は大概漠然としていて、どういうものかと具体的に述べることは難しい。その気持ちをこの歌詞はのびやかに代弁してくれている気がする。
そして曲の最後にはこう締めくくられる。
起きたら忘れてるくらい おいしいご飯が食べたい
理不尽でむかつく話でも 納得してみたい
瞼の裏をスクリーンにして 明日の予告が観たい
楽しみで待ちきれないほどの 今日の続きがいいなぁ
余談というタイトルにふさわしい、ほわほわという音が聞こえてきそうな歌詞である。
「ヒラヒラヒラク秘密ノ扉 」
抜け出せない迷路の中 回り回ってまたスタート
きっと最悪も最高もワンプレートでやってくる
この曲の冒頭部分である。二文目において「最高も最悪も」ではなく、「最悪も最高も」と、対になる言葉のネガティブな方を前に持ってくるのが好きである。
前者だとメロディに乗せにくかっただけかもしれなが、この小さな倒置が個人的にとても気に入っている。
先生、愛に質量があると仮定した時
やっぱ、行ったり来たりで
バラバラになってしまうんでしょうか
この詩の好きなところはまさにインパクトである。一見ただのクサい歌詞に思えるが、よく考えてみると詩が言うところをイメージすることがなかなか難しい。このなんとも言えない感じが好きなのである。
正当性の盾の向こう側
自尊心なんて食えもしないだろう?
一体何がそんなに恐ろしい?
人間なんて灰になって終わり。
少し挑発的に畳み掛けてつながるのは、鼓舞するようなものではなく、悟ったような歌詞。初めてこの曲を聴いた時、「白骨の章」が想起されてしまった。
しかし決して投げやりなわけではなく、歌詞はこう続く。
醒めた夢はもう二度と戻らない
誰かのせいにしたままで生きるのか?
気に入らないことばっかりだ。
気に入らないことばっかりだ。
気に入らないことばっかりだ。
気に入らないことばっかりだ。
自己との戦いをここまで冷静に爽快に表現した歌詞は出会ったことがなく衝撃だったので、歌詞としても曲としてもこのバンドの中で一番に好きである。
③GLIM SPANKEY
「 褒めろよ」
お世辞何度吐いたって
単純な馬鹿には見抜けないのさ
今日もよいしょよいしょしとけばいい
いまに天まで昇り詰めて消えてくさ
目上の立場の人への感情の詩というのがそもそも珍しいが、よいしょよいしょや天まで昇り詰めるなど言葉の使い方がとても面白い。
褒めろよ いつか世界が掌返すの見たいなら
褒めろよ でかい野望で敵を味方に変えてしまえよ
誰よりも輝く為 褒めろよ 踊る阿呆と踊るフリして
曲名だけを見た時、自己肯定曲かなと思ったが全然違った。なんとも野心に溢れたお世辞推奨曲だったのだ。また踊る阿呆という少し古典的な面白い表現も入れてきているのも憎いところである。自分が会社に入ったら毎日聞こうと決めている。
ワイルドサイドを行け ヤバい場所で今夜会おうぜ
やわな平和に慣れた奴らも きっとそれはそれでヤバいのさ
国籍 生きる答えが 違うことは関係なくて
人に弾かれた者同士も 同じ孤独で繋がれんだ
仲間とこじ開ける未来は絶景さ
何かTHE BLUE HEARTSらしさを感じるこの歌詞だが、何と言っても「ヤバい」という表現がヤバい。語彙力が低い人の使う言葉の代表「ヤバい」をなんとサビに持ってきているのである。 曲を聴けば、メロディや詩の勢いの中で「ヤバい」は確かにとてもしっくりくるのだが、この言葉をチョイスできるのは本当にヤバいと思う。
この曲の他に「大人になったら」という大好きな曲があるのだが、自分が感想を書いてしまうと陳腐に思えてしまうほど良い曲なのでここでは触れない。久しぶりに曲のサビを聴いて震えた。
こんな感じでタラタラと書いてみたが意外と長くなってしまった。
もしこの文章を読んでいる人で、この歌詞が好きだ!みたいなのがあったらぜひ教えてください。
次はTHE BLUE HEARTSやTHE HIGH-LOWSについて書きたいなぁ。
3/9 懐かしい匂い
個人的に、懐かしい匂いというものがある。
例えば、畳の匂いならば、祖父母の家や、小学校の児童館、サークルの夏合宿の宿などが想起される。タバコの匂いならば、今は亡き祖父のことが想起されるし、田んぼの匂いは、小学生の頃に遊びまわったことが浮かぶ。
このように、「あ、この匂い懐かしいな」と感じる「匂い」は大体の場合、その「匂い」を懐かしいと感じる原因となるものや出来事を突き止めることができる。
しかし時々、懐かしい「匂い」の原因を突き止められないことがある。その「匂い」は何か過去のものや出来事と結びついていそうで、懐かしい感じはするものの、原因となるものは想起できそうで想起できない。
もしかしたら、この「匂い」は、個人の体験によらない、人類共通の絶対的な「懐かしい匂い」なのではないかとひっそり考える。
最近は研究が進んで、なんと「匂い」をデータ化することができるようになってきているそうだ。
「このままでは「絶対的な懐かしい匂い」の謎が解き明かされてしまう」
謎が明かされることは嬉しいが、その反面、懐かしい匂いについて妄想することができなくなるかもしれないと思うと、寂しくもなるのだ。
3/8 旅行記と前髪
旅行記を残そう思ったが、これから会う人達に旅行のことを話すのが楽しみなので、少し時間をおいてからあげようと思う。
それはそれとして、先日アルバイト先の塾の高校二年生の生徒に、
「先生その前髪古いっすよ」
と言われ軽くショックを受けた。
七三ほどに長めの髪をわけるのがシンプルで気に入ってたし、自分がたいそう顔が丸いので額が見える面積が広いほうがいいのだと説明しても納得してくれなかった。
というわけで明日行く美容室で前髪のイメチェンを試みようと思う。
次会うときにドヤ顔したるから見とけよ〜〜